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2020/03/30

初演予定の曲と、新たな録音(A. ロンパネン:「サクラ」)

首都圏でも外出自粛要請が出され、状況が悪化する一方ですが、皆様いかがお過ごしでしょうか。

私は目下、ヘルシンキにいる作曲家の友人が制作中の曲を練習しています。20分近くになる予定の曲で、音数も多く、さらに即興の箇所もあります。現在3/4あたりまで出来上がっていて、最も難しそうなクライマックスの部分がこれから送られてくる予定。

最近、その同じ友人が3年前に作曲した、短いピアノ曲を録音しました。



彼の友人の娘さんがサクラちゃんという名前で、彼女が生まれた際に書いた曲だそうです。桜の写真は、私が近所の公園で撮影しました。
CD録音ではなく、自分の機械での簡単なものですが、今の時期に合った映像と共に聞いてみて下さい♪


2020/03/15

ウィーンでの演奏会が終わりました

3日間にわたるウィーンでの演奏会が終わり、先日日本に帰ってきました。

2週間弱の滞在でしたが、仲間と一緒に演奏し作品について語り合い、音楽を作り上げていく作業はとてもとても楽しいものでした。

語りかけるような優しい旋律から、渾身の演技と共に激しい超絶技巧まで披露してくれたアンナ、その振付・演出を担当してくれたヘザー・タン。
素敵なアオザイ姿で、たくさんの難曲を持ち前の芯のある音色で多彩に生き生きと表現してくれた齋藤志野ちゃん。
オーガナイズしてくださったレナード先生、今回初挑戦の自作自演作品を丁寧に添削してくれた作曲家のアリ、忙しい中いらして下さった方々、本当にありがとうございました。






演奏会の翌日にウィーンを発ったそのわずか2日後、コロナウイルスの影響で楽友協会や国立歌劇場など、100人を超える人が集まるオーストリア内のイベントやコンサートなどが、3月いっぱい中止になりました(現在4月頭までに延長)。私の演奏会のあったスタジオも、メインで大きなジャズライヴを運営している会場のため、全公演の休止を余儀なくされています。当時、ここまで影響が大きくなるとは思っていませんでした。
とても残念なことですが、早く終息することを願ってやみません。



2020/03/05

ウィーンでの演奏会 - Brennkammer @ Porgy & Bess -

今、ウィーンに来ています。

朝鳥の声を聞きながらこの文章を書いていましたが、東京とは違った種類の鳴き声が聞こえます。そして、石造りの建物が多いせいでしょうか、残響が長く、とてもよく響いて聞こえます。日本でピアノを弾くときも、レッスンで「ヨーロッパの建物の中で弾くともっとよく響くから、それをイメージして弾くように」と言われていましたが、楽器だけではなかったのですね。

こちらでもコロナウイルスの患者は増えており、最近まではどこかまだ他人事のような雰囲気がありましたが、差し迫った問題になってきたようです。先日ウェットティッシュや除菌用ハンドジェルを買おうとドラッグストアに行くと、その棚だけ空になっていました。

さて、今週木曜日から土曜日までの3日間、20世紀前半~後半の音楽によるプログラムの演奏会に出演します。

初日はコロラトゥーラ・ソプラノのアンナ・イーリンクと、リゲティやコーシャなどハンガリーの作曲家によるプログラム。2日目は私のソロで武満徹や一柳慧、メシアンなどを弾きます。3日目はフルートの齋藤志野ちゃんと一緒に、尹伊桑や吉松隆などアジア文化圏の曲を中心に演奏します。

https://www.porgy.at/events/9784/

https://www.porgy.at/events/9785/

https://www.porgy.at/events/9786/

久しぶりの室内楽ですが、素晴らしい仲間と共に演奏できるのがとても楽しみです。