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2021/06/04

コンサート「夏の花」(フィンランド・エスポ―) : ピアノ曲の初演

6月3日、フィンランドのエスポ―にて、私の作曲したピアノのための小品「Lacerta」と「5拍子のワルツ」が初演されました。

これまでも時々折に触れて紹介してきた作曲家の友人、アリ・ロンパネン氏はピアニストでもあり、昨年のクリスマスから何度か延期になっていたコンサートがようやく実現したようです。

 

  開演前 (© Ari Romppanen)

 

「夏の花」と題されたプログラムは、フィンランドと日本の作品で組まれ、ロンパネン氏の作品とシベリウス、パルムグレン、三善晃、そして私の曲が演奏されました。

会場は子供のための文化施設で、自然あふれる外の公園にピアノを設置しての屋外コンサートでした。この日は気持ちよく晴れ、演奏中もずっと鳥がさえずっていたようです。

 

 演奏会中 (© Lasten kulttuurikeskus Aurora)

 

現地でもコロナ禍による規制でなかなか思うようにコンサートが開催できない時期が続いていました。今回も直前まで開催が危ぶまれたようでしたが、久しぶりの演奏会にお客さんも喜んでいたそうです。

 

 演奏中のアリ (© Ari Romppanen)

 

このような穏やかな雰囲気の中、その場にいらした皆さんに楽しんでいただけたようで、私もとても幸せに思います。

素敵なプログラムと共に演奏してくれたアリ、そして聴いて下さった皆さんにこの場を借りて深く感謝いたします。

2021/06/02

演奏動画: 「バートルブース」(K. ニエミネン)

もう1曲、動画を公開しました。

フィンランドのギタリストで作曲家のカイ・ニエミネンの「バートルブース」 です。

バートルブースとは、フランスの作家ジョルジュ・ペレックの小説「人生使用法」の登場人物。ジグソーパズルに没頭する彼を軸に、アパートの住人の奇想天外な物語が展開されます。全100章、登場人物が1000人を超える長大な小説ですが、ユーモアに溢れる各エピソードがパズルのようにつながっていき、次の展開にいつもわくわくさせられます。

このピアノ曲も、小説同様ユーモアがちりばめられ、ハーモニーなど少しフランスの香りのする曲です。



演奏動画: ソナチネ (A. d. ヴァレ=ラッタンツィオ)

最近、定期的に演奏動画を撮りアップするようになりました。

以前、ウィーンでお世話になったコロンビアの作曲家、アレハンドロ・デル・ヴァレ=ラッタンツィオの作品を紹介しましたが、この度新たに「ソナチネ」(2020) を公開しました。

ラテンのリズムと教会旋法的なカラーが特徴の曲です。お楽しみ下さい!